宇都宮病院事件から40年.しかし,現在まで精神病院での虐待事件は後を絶たない.近年では,神出病院,滝山病院での虐待事件がその悪辣な内容で社会に大きな衝撃を与えた.何故,精神病院での虐待事件は繰り返されるのか.他科に比べて低く設定された人員配置,閉鎖性,それを容認する防衛主義を基底にした社会構造が背景にある.同時に,その特殊性をつくり出してきたのは社会の構成員である私たちだ.この特殊性を打破するには,私たち1人1人が自分事として向き合わなくてはならない.
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目次
街角から 今なお残る精神医療特有の課題 山口多希代
特集 精神病院の特殊性を打破するために
神出・滝山病院事件が何故起こったか
■「カビの生えた病棟」はなくならない
神出病院虐待事件の取材から見えてきたこと 前川 茂之
■精神病院の特殊性はどこからくるのか
①空間・環境的側面 精神病院の「特殊性」の源流をたどる
その空間と環境の理想と現実 橋本 明
②医療制度の側面 対談 精神医療改革を阻んできたもの
古屋 龍太/後藤 基行
③社会環境の側面 ケアの脱家族化を阻む社会 塩満 卓
④歴史的・人権的側面 精神科病院事件と「私たち」
閉鎖回路の内壁をなす個人から,内壁を崩す個人へ 吉池 毅志
■滝山病院事件の背景と課題 相原 啓介
■精神医療改革を求める各団体の声明
■特別対談 精神医療改革に求める「人権意識」 患者の声を真摯に聴け!
夏苅 郁子/藤井 克徳
本
『障害と人権の総合事典』 德永 隆司
大野 健志
花野 和彦からあなたへ・29 花野 和彦
編集長から
編集後記
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