母語である日本語の文を発信することを想像してみてください。あなたは一つしかない口で順番に語を繋げて語ると思います。また語を次々に繋げて文章を書くと思います。
聞いたり読んだりも同じはずです。他人の話は足早に耳元を通り過ぎていきます。電光掲示板の文を構成する語は、現われたと思ったらすぐに消えていきます。一つ一つの語をしっかり認識して繋いでいくようにしなければ、とても内容を理解できません。
そのようなデータ処理の仕組みを逐次処理(Sequential Processing)と言います。文は逐次処理で作られるものであり、そして逐次処理で理解されるものなのです。
真の日本文の構造は、逐次処理に適った構造であるはずです。
外国人が効率的に日本語を習得するには、日本語のルールが書いてある日本語文法を学ぶ必要があります。
しかし、現在の日本語文法が説明している日本語の文の構造は、文を構成している語が文の中を縦横無尽に往ったり来たりする英文法の考え方に倣った構造です。そうした構造は逐次処理に直接適用することができないため、特に初期段階の日本語学習には全く役に立ちません。それどころか自然な日本語の認識の邪魔になってしまいます。
日本語を実用するための日本語学習に必要なのは、逐次処理に適った構造を説明している日本語文法です。この本はそのような日本語文法の概要を説明している本です。
文字数 11900