趙令悦は公主の侍読という高貴な身分にありながら、無名の武将・邵梵に鬢辺の珠飾り簪を射り壊された。幼い頃から親しい皇子は、これに怒り、邵梵を半死半生の目に遭わせ、最後には趙令悦に泣きついて許しを乞い、父親と共に惨めに故郷へ追い返されることとなった。
年が明け、邵梵は兵を挙げて反旗を翻した。今度は趙令悦が狼狽えて都を脱出す番となった。
意識を取り戻した時、かつての貴女は一介の反逆者首魁の囚われの身であるばかりか、彼の許嫁という荒唐無稽な身分まで押しつけられていた。
趙令悦は計略に乗り、彼が酔いに潰れた時、衣服の糸くずを切っていた優しい鋏を、躊躇いなくその喉元へと突き立てた。