2001年森喜朗内閣時代、世界先進デジタル立国を目指し、「J-Japan]を施行しました。それから23年の歳月が経過し、途中デジタル化を推進する基盤となる各種法律・規約の施行・改正が行われてきましたが、それらを導入するには法律の要件(ハードル)が高く、また、事務作業量の増大/事務作業の煩雑化等により普及しませんでした。
今日に至っても、世界先進諸国を対象にデジタル化率調査をすると、最低ランクに低迷しています。これまで多額の費用を投入して官民挙げてIT化を促進してきましたが、世界のデジタル化レベルに追い付かず「遅れた20年」と阿諛されています。2022年電帳法が改正され、規制緩和も進められました。行政では率先してレスペーパー化/脱捺印が進められ、捺印すべき行政書類1万5000種類を83種類まで絞り込んでいます。行政機関では長年の懸案であった行政文書のデジタルの先鞭として、2023年10月1日を期して「インボイス(適格請求書)制度」を施行し国税税関係書類の電子化を本格的に実践します。我国における本格的デジタル化の幕開けです。これをきっかけに2024年から改正電帳法も施行されます。
インボイス制度施行について実施時期を目の前にしてフリーランスや非課税事業者達からは悲鳴が上がっています。制度施行に際し2年間の宥恕期間を設けたり、猶予期間を設けたりしています。政府や行政は、予定通りデジタル化を進めていきます。B to B 対応のインボイス制度も狭い日本国内の商取引でなく、国際標準仕様であるPepoolに準拠した「Japan-Pepool」を策定しグローバルでビジネス活動が出来ることを目的にしています。
法律や各種規則に基づいた取引になりますので、関係部署の部員や法律に明るい一部の社員だけでは、これから始まるデジタル化は実践できないと思います。一般のビジネスパーソン達も関係法規や実践方法の概念だけでも理解することが必要だと考えます。この思いから、入門レベルや啓蒙レベルの図書があれば一般社員達は助かると思い本書を書きました。いささかでも参考になれば幸いだと思っています。 中沢俊一