本書の序より。
環境問題は十年も二十年もむかしから指摘され、議論され、多額の税金および労働においても国民は多くの負担してきているものの、解決されたかといえば全く逆で、しかも巧妙に庶民は目に見えないところでさまざまな犠牲をいっそう強いられているといえる。そして自然環境はよくなるどころか、悪化し、種の絶滅速度の上昇を見てもそのことを痛々しく物語っている。
この小説では、洗濯の柔軟剤などからくる香料などを主な環境汚染のひとつとし、発生した刑事事件を題材にして、環境問題を取り上げながら、現代社会の問題点を浮き彫りにするものである。